オバッチさんから聞いてみた「NEET株式会社」のあれこれの事情

コラム

17時45分、待ち合わせの15分前に僕は新宿歌舞伎町にある雑居ビルのエレベーターに入りました。タバコのヤニと女性の化粧品の匂いが混ざった歓楽街特有の香りが僕は嫌いではありません。

みんな心のどこかでは思ってはいるけれど、けっして普段の生活では表に出さない、どこか後ろめたい感情を寄せ集めて、巨大歓楽街ができているように見えます。

お店の入っている階に付き、店員さんに予約している名前を告げると、開店から1時間も経っていないにもかかわらず、すでに疲れきった声で「こちらです」と、カーテンで仕切っただけの個室(という名ばかりの空間)に案内されました。

そこで、店員さんから「時間制のこと」「してはいけない注意事項」の説明を聞き、僕はイソジンでうがいをして、爪切りをしながら待つことにしました。

5分前くらいになると、ふいにカーテンが開き「はじめまして〜」と人が入ってきました。

NEET株式会社取締役のオバッチさん

この日、会ったのはNEET株式会社取締役のオバッチさんです。(@neetkishitsu

オバッチさんは「レンタルオバッチ」というサービスをやっていて、「必要経費(交通費や食費など)を出してくれたら付き合いますよ〜」というスタンスで月に数回、誰かと会っているとのことでした(語弊を覚悟で書くと「パパ活」からお小遣いをなくした、かつオッサン版です)。

何を隠そう、僕がオバッチさんに会ったのもこのレンタルオバッチです。やりとりをしていて「話を聞こう」と思ったので(こういうのはけっこうあるんです)、「せっかくならレンタルオバッチを使ってみよう」と思い立ち、お願いしてみました。

すると、会ったことがないにもかかわらず、すぐ「ぜひ!」と返答が。

高度なインターネット社会、パパ活が増えるのもわかります…。

ノートとカメラという取材姿勢

飲み会のとき、ずっと一人で話している人って長期的には疎まれるじゃないですか。

どちらかというと「少し話し足りないな」くらいの気持ちの方が、相手にとっては心地良いと言います。オバッチさんと僕は、まさに互いの会話量を探り合うようにいました。

問答の末、最初に話す(質問される)ことになったのは僕の方でした。

「へえ、じゃあWEBマーケティングはどれくらい?」

「それまでは何を?」

「なんでこの仕事やってみようと思ったの?」

矢継ぎ早に繰り出される質問と「えっ、えっと…」と質問の度に考えてしまう僕。カシャ、カシャと短い間隔で切られるシャッター音に、つい相手のペースに飲み込まれてしまいました。

オバッチさんは人に会ったとき、そのことをブログに書くそうで、そのときのことを忘れないためにノートに相手の発言をメモすることがあるそうです。

一方の僕はと言えば、ノートもカメラも持ってこない…。

「ちゃんと聞いたと思っているのに次の日になったら半分くらい忘れてしまうことがあるんですよ」というオバッチさんの言葉が、まさに今頭の中を反芻しています。

そりゃそうですよね。完全に頭の中をオフって、しかもアルコールを入れた状態でした会話を覚えて、翌日記事に起こそうという方が無謀なのです(自戒の念)。

そのため、先ほどからところどころ描写に違和感があるところがありますが、そこはよく覚えていないところなので、どうか穏便に読み進めていただければ幸いです。

NEET株式会社のことを聞く

次は、僕がオバッチさんに話を聞く番です。

僕はこれまで「自分の話なんてしたって仕方ないかな」という姿勢でけっこうな年齢まで生きてきたのですが、実際は自分の話もした方が良いんですよね。

これは「自分の話ばかりしている人」を見てきて反面教師にしているというのもありますが、反対に「質問ばかりされて、自分のことを話さない人」というのも良く映りません。

なので、相手がお話してくれたら、同じくらい自分も話すようにしています。もちろん会話の途中で話し出したり、相手のエピソードを上回る発言はご法度だと思いますが。

さて、前述のように、オバッチさんはNEET株式会社の取締役です。

ニー株って良くも悪くも数年前くらいに知名度が上がったという印象を持っている方も多いと思います。僕もそのひとりだったりします。

そして、中の人以上に関係ないはずの外野の人たちが騒いでいる印象もありませんか? 僕はSNSとかを見ているとそう感じることがけっこうあります。

さて、ニー株についてはこんな感じだと思うと、語弊がないようです。

サークル感覚が強い

1つめは、サークル感覚が強いという点です。

そのため、たとえば「今までニートをやっていて仕事がなかったから、仕事をもらうためにニー株に入ろう」みたいな姿勢では現実とのギャップがあるということです。

反対に、「孤独感を埋めたい」みたいな方はあっていると思います。実際に会社員でもニー株に入っている方もいるというお話をしていました。

ただ、実際に活動するのは東京を中心とした首都圏がほとんどのため、地方在住者にとっては「オフラインで孤独感を埋める」というのは、難しいという印象があります。

仕事は主体性が求められる

2つめは、仕事は主体性が求められる点です。

前述のように「仕事をもらおう」みたいな感じだと現実とのギャップ(仕事をもらえるわけではない)で「こんなんじゃなかったのに…」となってしまうと思います。

一方、「自分で何かをしたい!」「他人を巻き込んで仕事をしたい!」という気持ちを持って、能動的に動ける方は、ニー株の中で事業を起こせそうです。

ただ、「実際なんとなく事業の話は出ても、それを実行するのがなかなか大変で…」みたいなお話をされていました。今回、オバッチさんとはこの点についてすごくお話しました。

個人的にはめちゃくちゃ楽しそうです。

人間関係は会社と同じ

3つめは、人間関係です。

ニー株は、「働いたことがあるけれど上手くいかなかった」「そもそも働いたことがない」といった属性の方が、比較的多く集まる場所です。

世間的には「ニート」のように一括りにされますが、パレートの法則のように社会の2割の人たちが集まると、そこで派閥や上下関係(というよりマウントでしょうか)が生まれます。

実際にオフラインでトラブルがあるということは少ないようですが、社内SNSなどのテキストチャットでは、それなりにいざこざがあるときもあるようです。

こればっかりは仕方ないと思うので、ある程度「合わない人は合わない」という割り切った考え方も大切なのかもしれません。

こういうのもあって、僕は大人数では交流しないようにしていて、できるだけ個人(少人数)で話を聞く(する)というのを心がけています(なかなか全部は難しいけれど)。

「レンタルソメヤ」やってみたい…(笑)

オバッチさんは「自分はなかなかスキルがなくて…」みたいなことを仰っていましたが、こうして「レンタルオバッチ」のように人とつながるというのもひとつのスキルだと思います。

それもあり、「『レンタルソメヤ』とかやってみたいですよね」と話していました(笑)。

僕は遊んだりはあまり得意ではありませんが、仕事系のお話だったら意外とできそう…。

食費と交通費だけいただければ、どこにでも馳せ参じるというもの。お偉いさんは別として、僕らなんて出会うきっかけを優先した方がなんとなく良い気がするんです。

ということで、オバッチさんと会って、いろいろニー株のことを聞いてきました。

「ニー株について聞きたいことがある…」「実は入ろうと思ってるんだけど…」なんて方は、不特定多数の人が見るSNSやブログでは聞けない話が聞けるかも!?

今の時代、コミュニティはいくらでもあります(もちろん作ることも)。「孤独だな…」って感じている方は、あと必要なのは「自分が行動する勇気」だけなのかもしれません。

「今日はいつもよりなんかできそうな気がする」と感じた日は、どこかに行ってみる、誰かに会ってみるというのもよいですね〜!